- うそ
- I
うそ(接頭)〔「薄(ウス)」の転〕形容詞・動詞などに付いて, なんとなくそのような感じである, 動作・状態の程度が軽いなどの意を表す。II
「~寒い」「~はずかしい」「~笑む」
うそ【嘘】(1)事実を曲げてこしらえたこと。 本当でないこと。 偽り。「~をつく」
(2)誤り。 間違い。「~字」
(3)望ましくないこと。 すべきでないこと。「ここであきらめるのは~だ」
~から出たまこと人を偽るつもりで言ったことが偶然事実となってしまうこと。~吐(ツ)いたら針千本飲ます指切りをするときに唱えあう言葉。~で固(カタ)・める何もかもが嘘でできあがっている。「~・めた話」
~と坊主(ボウズ)の頭はいったことがない嘘を言ったことがない。〔「言う」と「結う」をかけた洒落(シヤレ)〕~にも(1)たとえ本気でないにしても。(2)仮にも。「お島が惚れてゐやうとは, ~思はなかつた/多情多恨(紅葉)」
~も方便事をうまく運ぶためには, 一つの手段として時には嘘が必要なこともある。~を言え「嘘(ウソ)を吐(ツ)け」に同じ。~を吐(ツ)け嘘をつきたいなら, ついてみろの意で, 相手が嘘を言っていることをとがめる語。 嘘を言え。 うそつけ。 女性語は「嘘(を)おっしゃい」IIIうそ【嘯】口をすぼめて息を強く出すこと。 また, その音。 うそぶき。 口笛。IV「ごぜんじの紙, まきあげの筆と, ~に吹きいだしたるを/たまきはる」
うそ【獺】カワウソの別名。 おそ。Vうそ【鷽】(1)スズメ目アトリ科の鳥。 スズメより少し大きい。 頭は黒, 背は青灰色。 腹は灰色。 雄のほおはバラ色。 ヨーロッパ・アジア北東部に分布。 日本では本州中部以北で繁殖し, 冬は暖地に渡るものが多い。 口笛を吹くように鳴き, よく人になれる。 うそひめ。 ことひき鳥。 ﹝季﹞春。 《~のこゑきゝそめしより山路かな/式之》(2)鷽替(ウソカエ)の神事に用いる, {(1)}をかたどった木製の玩具。
Japanese explanatory dictionaries. 2013.